(有)Lプランズ 竹熊です。
前回は現在地から過去のストーリー(経緯)を読むことを書きましたので、今回はその先を読むうえで大事なことを「リスクを想定する」に着目して書きたいと思います。
1月のブログで
「計画を立てると決めたら達成したい目標を最後に持っていき、そこまでの過程(ストーリー)を考えることが大事」
と書きました通り、現在地から目標に至るまでのストーリーを描く話です。
せっかく計画を立てるからには最終目標は常にハッピーエンドが望ましいですよね。
そこに至るまで山あり谷あり様々なことが実際に起こると思います。
期間が1年くらいあればたくさんの出来事が起こるのは当たり前ですから。
さて、分かりやすい例でずいぶん悩みましたが、今回はダイエットでいきたいと思います(笑)
「来年4月までに5㎏痩せる」を目標にしたとします。
1年かけて行う場合、単純に1ヶ月で417g程度落としていけばいいので、生活習慣の改善、食事制限と適度な運動で達成されるように感じますが、長い期間ずっとそれをしなければなりません。
自分にそこまで厳しくなれるでしょうか。
人によっては集中力を発揮して1ヶ月で達成できるかもしれません。
ですが、残りの11ヶ月その状態をずっとキープし続けることも考えなければなりません。
また、一年間ずっと制限する生活を続けることができたとして、そんな毎日が楽しいかと言われればそうは言い切れないかもしれません。
世の中甘い誘惑はそこら中に転がっています。
大好物の美味しいお菓子。
大好物の美味しいラーメン。
大好物の美味しい食べ物たち。
それらをすべて我慢することを想像しなければなりません。
あと、1年も期間があれば様々なイベントがあります。
仲良しな仲間たちとの飲み会。
誕生日・結婚式などのパーティー。
忘年会、新年会などの飲み会。
あと、旅行が好きな人は旅行。
など本人の意思とは関係なく様々なついつい食べてしまうイベントが結構あるのです。
ことダイエットをするという目標にとって上記の楽しそうな話にはすべてリスクがついてまわります。
そのリスクを想定して対策を考えておくこと、それが先を読むことで大事なことなのです。
飲み会ではお酒は2杯まで、夜22時以降は食べないで飲み物はノンアルコールにする。
パーティーでは自分にご褒美も兼ねてある程度飲んで食べる、
そのかわりその前後数日は普段以上に運動するかカロリー制限をする。
旅行では自分の食べたいものに絞って食べる。
といった具合で前もって心構えをしておけばうまく乗り切れるような感じがしませんか。
その心構えも強くイメージ出来ればできるほど乗り切れる可能性も上がります。
このような備えをして安心して楽しく一年間で5kg痩せることができたら、おそらく体も慣れて全体的に良い生活リズムが生まれているかもしれないですね。
先を読むのに大事なことはリスクに備えること、
もしこんなことが起こったらどうするか。
をできるだけたくさん想定して、それに対する備えを考えておくこと。
つまり目を向けるべきはバイオリズムでいう比較的楽観的な「山」の部分ではなく、あまり考えたくない「谷」の部分であることがわかります。
そしてこれを建設工事に置き換えれば、建物の規模が大きくなればなるほど時間、人、お金がたくさん動くので、そこから想定されるリスクは大変な数になる。
しかも仕事を始めて間もなければすべてのリスクに対応するなんてほぼ不可能、
よって建設業では若いころは失敗の連続です。
しかし、失敗するたびにリスクを一つ一つ経験し学んでいきます。
そうやって失敗を経験してリスクを考えるようになり、いろんな出来事が連動していることに気づくでしょう。
そのうち想定されるリスクに対応できるようになる。
失敗は成功の基と言われる所以だと思います。
また、ダイエットは自分との戦いの部分が多いですが、建築工事は施主、設計者、工事会社、メーカーなど様々な人間関係が大きく絡みます。
そこで前回書いたそこに関係している人たちのストーリーを知ることが自分の描くストーリーを成功させるのに大事になってきます。
もしこんなことが起こった場合、この人ならこう考えるだろう。
それならば自分はこのように動こう。
といった具合に。
その意味でも想定されるリスクや対策は無限大の数があり、すべて経験し考えることは難しい。
でもその時リスクに対する考えが熟していれば、リスクの大小が分かるようになり優先順位がつけられるようになっているはずです。
リスクに対する備えが不十分だと想定外のことが起こってしまった場合、せっかく作ったシナリオが滅茶苦茶になってしまうこともありますので、ここはいい意味で臆病になって考えてみた方が、より心の準備ができるかもしれません。
そんなわけで皆様にはリスクに備えてハッピーエンドを迎えるサクセスストーリ-を描いてほしいなと思います。
今回は以上です。
次回は最近よく聞く「働き方改革」に関係する話を書きたいと考えています。
今後とも弊社共々宜しくお願い致します。