(有)Lプランズ 竹熊です。
前回、前々回の流れから今回もその続きを書かせていただきます。
あくまで私個人の社会人2~3年目のお話ですので、参考程度に読んでいただけるとありがたいです。
さて、工事現場での1年間を終えて事務所での現場監督業務がスタートしました。
まず私に与えられた任務は上司の下で現場監督の見習いをすること。
と、勝手に思っていましたが、実際は見習い以上にバリバリお客様と向き合っておりました。
しかも電気設備工事の知識は現場のことが多少わかる程度で、とてもお客様と打合せするレベルではないのに。
それでも工事現場は待ってくれないので、毎日間違っては注意され、また間違っては怒られる→反省するの繰り返し。
工事会社にとって現場監督(代理人)という仕事は会社の看板を背負って業務を行う仕事ですので、重いプレッシャーがかかって精神が削られることもしばしばです。
さらに仕事のことがよく分かっていないので、知らないワードはすべて本を見て聞いたり、上司先輩が書いた図面を見たりして自分なりに学習をしていました。
ですが、そんな「自分なり」の学習で平和に収まるほど工事現場は甘くありません。
次から次に難題がふりかかり、少しでも放っておくと事態は更に悪化するのです。
「もうこれ以上何をすればいいのだろうか」
そう思ったことも度々ありましたが、業務がスタートして半年くらいたった頃、自分が始めから最後まで携わった現場が竣工しました。
その現場では初体験な仕事がたくさんあり失敗の連続だったのですが、最後は工期内に完成して立派に建物がオープンしたのです。
こんな現場監督初心者でも現場は進むし、ちゃんと終わる。
受電して、夜に灯かりが点いた時は感動しました。
その現場が終わった時に思ったことは今でも覚えています。
建物は一人で建てているわけではない。
たくさんの人が集まって作業するのが現場であり、そこには人の数だけ思惑が激しく交錯する。
まさに生き物でありコントロールすることは容易ではない。
よって自分のような初心者がやらかすことはある程度会社も想定済みである。
だから、できるだけ自分が何に悩んでいるのか、つまずいているのかを上司や社内の誰かに伝えた方が良い。
そして間違ったことをしてもリカバリーは素早く行い、反省して次に活かす。
一通りの仕事を通して、私の意識は大きく変わりました。
その後さまざまな現場を管理するたびに成長を実感しながら1年半を過ごします。
現場監督を始めてからの2年間はものすごく突っ走った期間でした。
とにかく入ってくる情報が初めてで新鮮で残業などは考えず365日仕事のことを考えていました。
もちろん先ほど書いた通り、たくさん失敗して、たくさん怒られました。
でもその分多くを学びました。
日曜日も現場が気になって見に行ったり、夕方職場に来て席について月曜日の朝から行うシミュレートしたりと、とにかく仕事に関する何かをしないと落ち着かない時代でした。
ですがその頃経験した知識と感覚が20年近く経った今でも使える時があるのです。
下積みの経験は結構重要で、あの頃努力しててよかったなと実感してます。
話は戻って、ところがです。
社会人として自信もつき始めた4年目の春に佐賀への出向を命じられます。
所謂戦力外通告です。
※理由は諸説あり、この場での記載は差し控えさせていただきます(笑)
福岡で働けなくなること、毎日頑張ったにも拘らず低い評価を受けたことがショックでした。
せっかく仕事にも慣れて、工事をしてくれる職人さんとも意思の疎通が取れて上手く回り始めた頃だったので、正直退職して地元の工事会社に転職しようかとも思いました。
ところがそんな時、仲の良かった先輩が言ってくれた一言でハッと気付かされるのです。
その一言とは。
「竹熊君、佐賀はのんびりしてるよ^^ ゆっくり休んで、すぐに戻って来いよ^^」
あ、そういえば仕事ばっかりで最近あまり休んでなかったな。
常に緊張していたので、そんなことを考える余裕もなかった。
気持ちを入れ替えて他の土地を見に行くか!
と、気持ちよく佐賀での仕事をエンジョイしようと思ったのです。
要するに先輩から声をかけられる前は、
「福岡に居られなくなる」>>「佐賀へ行く」
だったのが、
佐賀に行くことによるプラスの要素に目を向けた途端
「福岡に居られなくなる」<<<「佐賀へ行くぜ!ヤッホーイ♪」
となったのです(笑)
人間余裕がなくなると、視野は狭くなる上に先のことも考えられなくなります。
気持ちが張り詰めた時は一度開き直って普段以上にリフレッシュするのもアリだと思いますよ^^
こうして、佐賀で一息ついた私は更に成長して次の年に六本木ヒルズの現場へ行くことになります。
何故こうなったかはいずれチャンスのつかみ方をお話しする時に書きたいと思います。
今回は以上です。
次回ですが、先日「1分で話せ」の著者である伊藤羊一さんの講演会に参加したことを書きたいと思います。
それでは今後とも弊社共々何卒宜しくお願い致します。